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世間これだけ多くのリフォーム会社があるが、その中で自分の会社だけは生き残りたい、成功したいと思うのは、リフォーム会社経営者の共通の望みである。
しかしこうした望みとは別に、早くもリフォーム業から撤退をした会社があったり、悲劇的なのは藤さんした会社もある。
いっとき咲いた花壇でもすぐに枯れてしまう花壇もあれば、一年中花が咲き続ける花壇もある。手入れの良さや、花のことを良く知っているかどうかがきれいに咲きつづけるか、早く散ってしまうかの分かれ目になることだろう。
リフォームの世界においてもかんじんな事は、リフォーム業のことを良く理解することから始まる。そこで項はリフォームの基本的なことを仙人が解いて聞かせる項といたす |
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ではその第1回目の指導事項として「良質・適正価格」の薦めを論じることとする。
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おおよそ、どの業界にあっても「良質・適正」は根本的なことであるが、リフォームの世界においてはどうも軽視されてはいないだろうか。
誰も「悪い品質」のものを作ろうとは思っていない。
リフォームという業は1つには「人が」「現場で」「手作業にて」生産にあたり、しかも製品は「長い間」「自然と言う過酷な条件にさらされている」ということが一般の、製造業とは大いに違う。一般の製造業は「機械によって」「工場で」生産されているから製品の精度が高い。しかも製品誤差は物にもよるがかなり厳しい条件が付されている。そして生産設備は生産者が負担して投資を行うわけで、操業度はあげれば、あげるほどコストが減少する。従って生産者になるためには生産設備に対する投資能力が必要とされる。
ではリフヌォームはどうか。
リフォームは前述のような特徴を持ち、人が生産設備であり、しかもその設備にあたる人の部分の投資は自社の負担ではなく、下請精度というものに支えられている。従って売る(注文を取る)行為さえ出来れば、残る生産部分は下請・外注戦力によって遂行できる。建築業一般がこうした下請制度によって維持されてきたものだから、こり制度が悪いとはいえない。ただ下請会社による生産ではあっても、生産物に対する製造物責任は売る方(元請会社)が負わなければならない。しかも自然相手の、手作業で、しかも材料が木材等の自然素材ともなれば製造後の製品変化は確実にあり、生産終了後も一定の期間の製造物責任をも負わなければならない。
寄り道をしてしまったがリフォーム業においては、元請として製造物の品質管理と製造物に関するその後の責任の遂行を自覚した会社でなければリフォームを取扱ってはならないのではないか。
リフォーム工事とはいっても、1,000円にも満たない修理,修繕から1,000万円を超える増改築まであり、一階に論じることは無理があるが、少額だから品質は別と言う考えは受け入れられない。
更にリフォーム業は、その原点を大工に求めることが出来、地域に深く根ざした地域密着業であり、同じお客様から何度も何度も繰り返し注文を頂く業である。お客様のお宅のハウスドクターである。ハウスドクターが「良質」でなかったらハウスドクターとしては失格で、業も繁栄しない。
価格面についてであるが、価格は質に比例するものだと思う。
例えばコーヒーのケースを考えていただきたい。スタンドコーヒーを180円で飲むことも可能である。反面ホテルでは1,000円も1,2000円ものコーヒーもあり顧客はその値段に文句をつけない。世間一般常識として、こうしたコーヒーのサービスの内容と価格との間にはそれだけの価格差があると認知されているからである。顧客はホテルの会計のところで、「スタンドコーヒーならば180円なのに、どうして1,000円もするのかと言うことはまず言わない。コーヒーの味だけではなく、雰囲気、場所、と言ったものに顧客は価値を見出し、高額のコーヒーを飲むわけである。
リフォームの場合、こうした価格差に対する顧客の認識が薄い。どっちみち、造るのは工務店なのだからと、大手のリフォーム会社と、工務店、その他リフォーム業とはかけ離れた業態のリフォーム会社等を横並びにして、見積り金額の比較を行う。顧客の希望した通りのリフォームプランしか作らなければ、横一線に比較されても文句の言いようがない。顧客の希望した以外の提案や,アドバイス、住宅診断、その他他社がする以外の行動をしなければ競争には勝てない。
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貴方の会社は質で勝負する会社ですか価格で勝負する会社ですか |
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<RBK・石田典彦より> |
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仙人とはいえ、リフォーム業界で100年も、1,000年も生きてきたわけではない。
少なくともリフォーム業がこれほど注目を浴びる前から,リフォーム業を起こし、自ら第一線に立ってリフォーム業を引張ってきた経験者としての実績が、誰言うともなくリフォーム仙人と言う呼び名になりこのページではその字を使うこととする |
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