壁仕上げ材(2) |
商品名
(俗称名) |
メーカー名 |
特徴 |
備考(価格その他) |
壁紙 |
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不織紙 |
フィデリオ、モーメントなど |
トミタなど |
ポリエステル、セルロースなどを主材料として壁紙として仕上げたもの。木材チップを主原料としているものもあり。 |
調湿性はよいが、施工性に難点があり。
輸入品が多く、その場合は比較的高価。 |
再生紙
塗装下地用
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ルナファザー
ラウファザーなど
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日本ルナファザーなど |
主としてドイツから生まれた。表面に自然塗料を塗ることを前提としている。木片チップなどを原料とした、再生紙を利用。通気性・調湿性を重要視している。 |
表面に塗る塗料が、課題。各社ともリボス、アウロ、オスモなど自然塗料を指定している。
価格的には、塗装を含むと高くなる。 |
ケナフ紙 |
ケナフウォール |
東リなど |
ケナフ草から加工・製作。新しい材料で、表面の溌水加工などの内容は各社による。
ケナフの増殖自体が日本の生態系を崩すという説もあり。 |
価格、施工性とも従来品と同等。吸湿性については、データなし。 |
アクリル紙
オレフィン紙
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サンゲツ・リリカラーなど多数 |
ビニル壁紙に変るものとして、今後の主流か。オレフィン樹脂などを主原料としている。塩ビを含まないので、可塑剤を使わない。ホルムアルデヒトの放散も問題にならないレベル。 |
表面の耐久性が、従来のビニル壁紙より劣る。価格は、従来品と同程度。調湿性などはデータなし。
燃焼時に窒素酸化物NOXなど違う化合物を放散するなど未知の部分あり。 |
和紙 |
越前和紙・因州和紙など |
トミタ・中村など |
楮、みつまたを主原料とした天然素材100%が殆ど。昔から使われてきた。最近見直されている。 |
手作りのため、量産化出来ず高価。その風合いは、和風として捨て難い。 |
ビニールクロス |
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圧倒的に多く使われている"壁紙"。特に断りがなければ、これが使われている。施工性バツグン、安価。 |
主材料が塩化ビニールで、燃えるとダイオキシンが発生する。可塑剤にフタル酸ヘキシルという環境ホルモン物質が混入されている。その他にも色々使用されている。ホルムアルデヒトの放散量は比較的少ない。
調湿性などは殆どない。
今最も問題視されている材料。
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その他壁紙 |
活性炭入り壁紙
月桃紙
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カーボン
スペース21
小泉製麻
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和紙原料を主体とした表面仕上げと裏紙との間に、活性炭シートを挟んだもの。ホルムアルデヒトを吸収する性質がある。
沖縄県のショウガ科の植物からパルプ化して製作する。
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施工性に難点があり、仕上げに課題。価格が高価である。
防虫、消臭の効果もある。施工性はあまりよくない。若干高価である。
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接着剤(のり) |
ルーアマイルドなど |
ヤヨイ化学、極東産業、矢沢化学など |
最近の接着剤は殆どホルムアルデヒトを出さない、ノンホルマリンタイプになっている。ただし主成分以外の保存剤については注意が必要なものもあり。 |
ホルムアルデヒト以外のVOCついては多少チエック必要。この両方を吸収する性能があるものも出荷されている。
価格は殆ど変らない。 |
ワンポイント
アドバイス |
何を問題にするか
圧倒的な量で使われてきたビニール壁紙(クロス)だが、ここへ来て環境汚染やシックハウス症候群などの健康被害の問題から改善の傾向がはっきり見えてきた。
ダイオキシンの問題は大々的にマスコミにも取り上げられ。そのおかげで壁紙も塩ビは使用しないで製造され、環境ホルモンや発ガン性が問題にされてきた可塑剤なども改善されて来た。またホルムアルデヒトの問題も、素材を変えるなどで殆ど問題にならないレベルのものが発売されている。
ただ汚れ防止、耐水性などの点から表面処理をしているものが多い。この表面処理(コーティング)が吸湿性、調湿性を損なっていることが多い。
室内の結露防止の点から考えると、これは問題が多い。多少耐久性が落ちても、汚れが着きやすくとも調湿性を保ったものを使いたい。
日本ではチョットの仕上げの悪さも気にすることが多く、それがメーカーや施工会社を仕上がり優先に考える様にしたとも言える。
リフォームの時、何が1番大切かを優先的に考えたいものです。
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